発狂ピンクサロン!その3
2010/02/05 Fri 20:31
マサコちゃんは、まるで泥だらけの子供の服を脱がす母親のように、かなり御立腹の上、私のズボンを乱暴に脱がせました。
ズボンをガバッと開き私のトランクスをひょいっと摘まみ上げると、いきなりガバッ!と私のイチモツを鷲掴みにし、金玉もろともソレを捻り出したのでありました。
「機嫌・・・悪いの?」
よせばいいのに私はそんなつまらない事をマサコちゃんに聞きます。
ズボンをガバッと開き私のトランクスをひょいっと摘まみ上げると、いきなりガバッ!と私のイチモツを鷲掴みにし、金玉もろともソレを捻り出したのでありました。
「機嫌・・・悪いの?」
よせばいいのに私はそんなつまらない事をマサコちゃんに聞きます。
おい俺!そんな事を聞いてどうなるというのだ!どうせ彼女とおまえは、この店で初めて会いそしてこの店で別れ二度と会う事はないであろう、そう、おまえにとって彼女とは、どうせ花びら三回転のうちの1回転にしか過ぎない女(ひと)ではないか、なのに、どうして、いちいちこうもトラブルを招くような事を聞くんだ俺!
私は自分にそうハッパをかけながらも、しかし元々嘘を付けない正直者と申しましょうか常識知らずと申しましょうか、そんな私はまたしても「オッパイも大きいけど、顔もデカイよね」などと聞く始末。
マサコちゃんは物凄い目で私を睨んでおります。まるで、楽しみに録画しておいた「新・相棒」を消され、変わりに親父が録画したNHKドキュメント「ザ・中小企業・つまようじ産業に賭ける男達の夢」を発見した時のオカンのような目で、私をジッと見つめております。
「ははは・・・なにか?」
私は横目でマサコちゃんを見ながらそう笑うと、引き攣った笑顔のまま缶ビールをグビッと一口飲みました。
なんという温いビールでしょう(ビフォーアフター風に)。
しかし、やはりビールにして正解です。これがウィスキーやブランデーですと、何が混ざっているかわかりません。
飲み放題のお店では絶対にビールを飲みましょう。又、乾き物といったおつまみ、あれも御注意下さい。生物じゃねぇから大丈夫よ、なんて、ビニールパッケージの海苔巻きあられをクルクルっなんて開けてポイッと口に入れるのは危険です。数年前、私は島根のあるキャバレーで、フィリピンホステス達がなぜか絶対に海苔巻きあられを食わなかったため、おかしいぞ?と思い、500円ヤルから正直に申せ、と、細川たかし似のフィリピンホステスに聞いてみた所、「アレ、フルイノヨ」と、その海苔巻きがかれこれ2年間はこのテーブルに置きっぱなしだった事実を知らされました。
ビニールパッケージに包まっているからという安心感と危機管理のなさがこうした悲劇を巻き起こすのです。
ですから、これら怪しい店での乾き物は、できるだけ手を付けない方が良いでしょう。
ところでマサコちゃん。
物凄い目で私を睨んでおりましたが、何やらBGMの音量がいきなりアップされ、店内の照明がミラーボールからストロボに変わりますと、「ふん!」とひとつ大きな鼻息を洩らし、私からプイッと顔を背けたのでございました。
さて、それではここで、ちょいとピンサロのBGMに付いて少々ウンチクを語らせて頂きましょう。
危険な香りがプンプンと漂うピン&キャバのBGMというのは、必ずと言っていいほど昭和の曲、しかも昭和のアイドル歌謡を流しております。
実はこれにも理由がございまして、これら怪しい店に訪れる客の年齢層と申しますのが約70%が40~60代と圧倒的に高齢化しておりまして(今の若者はピンサロなど見向きもしません)、これらの客層が受け入れられる曲というのは、当然、昭和の唄なのでございます。
人間というのは面白いもので、いつも心のどこかに唄を持っております。
悲しい時、嬉しい時、切ない時、苦しい時、努力しようとしている時・・・そんな時にはその状況に合わせた曲が必ず流れて来るはず。アナタの心の中にも、きっとそのステレオは潜んでいるはずです。
では、皆さんに聞きます。
怪しいピンサロで口臭の激しい50代のおばちゃんに、チンポをヤケクソに舐められている時、アナタの心のステレオはどんな曲を流しますか?
ピンポン!
はい!緑の方!
「美空ひばりの悲しい酒!」
ピンポン!
はい青の方!
「吉幾三の雪国!」
ピンポン!
はい黄色の方!
「北の国からのテーマ」
・・・・と、まあ、そんな悲惨な状況下では、こんな暗い曲ばかりが流れてしまうものです。
そこでピンサロの店長は考えました。
どうせならガンガンに明るい曲を流して、心のステレオを聞けなくしてやればいいんだ!
店長は、昭和というキーワードから明るい唄のジャンルを必死になって探しました。
そこで店長が手にしたのは昭和アイドル歌謡でした。
店長はさっそくその中から何曲かピックアップし、それをカセットテープに録音すると、ボーイのサブに「ちょっと出てくる!」とだけ言い残し、新宿の雑踏を走り抜けては、オーナー会議が開かれているコマ劇場裏の雑居ビルに駆け込みました。
「松嶋会長!」
店長はノックもせずに会長室へ飛び込みました。
「何事だねいったい・・・」
新宿と池袋の華僑のオーナー達を集め、「店内BGM企画会議」を開いていた松嶋会長は、怪訝そうに店長の顔を見た。
「会長、コレ、聞いてみて下さい!」
店長は、テーブルの上に置いてあったカセットデッキにテープを押し込み、再生ボタンをカチッと押した。
※音量に御注意下さい。尚、この曲でついついノリノリになって踊ってしまい、それによってあなたの社会的地位が著しく低下したとしても当ブログは一切責任を負いません。
「・・・こ、これは・・・・」
松嶋会長や華僑のオーナー達は一同に顔を見合わせた。
「はい。今や人気絶頂のアイドル、郷ひろみの8枚目のシングル『花とみつばち』です」
店長はテーブルをドン!と叩くと「もはや戦後ではありません!もはやピンサロやキャバレーで軍艦マーチを流していては時代に取り残されていくだけです!!」と、少し裏声になりながら叫んだ。
「・・・・・」
しかし、終戦直後の闇市時代から、女の股でメシを喰って来た松嶋善次郎が、風俗店で軍艦マーチを流すのにはそれなりの理由があった。
そう、元海軍だった松嶋は、ポツダム宣言により無条件降伏した直後、それを不服とし、陸軍兵士数十名と共に反乱軍として戦った1人なのである。
そんな松嶋が、戦後、新宿や池袋で経営するパチンコ店やキャバレーの店内で、ムキになって「軍艦マーチ」を流し続けていたのには、戦後みるみると変わりゆく経済大国日本の中で、どうかあの時の大日本帝国の魂を忘れないで欲しい、どうかあの時桜の花のように散って行った戦友達を忘れないで欲しい、という、願いが込められていたからであった。
だが、そんな松嶋も、店長が持って来たこのヒロミゴーの曲を聴いていたら、無意識のうちに腰がコキコキとリズムを取っていた。
華僑のオーナー達も同じだ。不良三国人グループとして新宿の闇市で怖れられていた陳包栄(通称・ジュクのチンポコ)などは、いつしか椅子を立ち上がり「ゴーゴー!」と叫ぶ始末だ。
「・・・うむ。今からはオマエ達若い者の時代だ。よかろう、明日からこの曲を、我、松嶋グループの系列店で一斉に流してみろ」
「会長ー!」
自分の願いが叶った店長は、またしても裏声でそう叫ぶ。
松嶋は新宿の汚れた空を見上げた。
そして太平洋に沈んで行った戦友達に、もう俺達の時代は終わったんだ・・・と、心で呟き、日の丸の如く丸い大きな涙を、ポトッとひとつ足下に落としたのであった・・・・・
・・・・と、まぁ、こんな感じででね・・・うん、たぶん、こういった経過で昭和アイドル歌謡がピンサロBGMの定番になったと思うんですよね・・・たぶん。
で、話をマサコちゃんに戻します(この後、昨夜録画しておいた亀田の試合が見たいので急ぎます。いや、僕はまだ亀田が勝ったかどうかは知りません。録画しておいた試合を見るまでは、結果を知ってしまうのが怖くて、今日一日、一切テレビを見ておりませんし、又、私の周囲で昨日の試合に付いて話すのは禁止しておりましたから僕はまだどっちが勝ったのかどうかは知らないのです。っていうか、亀田が誰と戦ったのかさえ知りませんし、つい1時間ほど前までは兄の興殻が戦っていたと思っておりまして、本当は試合してたのは弟の亀田大毅だと知った時は、正直言ってショックでした。だから、早く試合が見たいので、デタラメなBGMの話とか、マサコちゃんの悪口とかはもうヤメにしてさっさと本題に入らせてもらいます。っというか、今これを書いてて、亀田大毅という漢字がわからなかったので、亀田の弟と検索してみた所、おもいっきりトップ画面に試合結果が出てました・・・くそぅ・・・何の為に僕は一日中テレビを見なかったのだ・・・・)。
さて、マサコちゃんは、近藤真彦の「ケジメなさい」の曲に合わせて、私のチンチンをモジモジと触って来ました。
そしてチンチンの頭を重点的に、竿裏や玉裏まで綺麗におしぼりで拭き始めます(その前にそのおしぼりは綺麗なのか?!)。
そしてマサコちゃんはその拭いたおしぼりを片手に、ジッと私の顔を見つめました。
マッチの「ケッジッメー!ケジメのないアナター!」という青春のバカヤロ的な声が店内に響き、バチバチと激しくフラッシュするストロボがマサコちゃんの大きな顔をまるで無声映画のようにコマ送りに映し出します。
「・・・ん?」
私の顔をジッと見つめるマサコちゃんに私は首を斜めにさせて聞きました。
するとマサコちゃんは、なんと、その私のチンチンを拭いたおしぼりの匂いをクンクンと嗅ぐではありませんか。
よせよキミ、そりゃああんまりいい趣味とはいえないぜ・・・と、その匂いの根源である私が照れ笑いをしておりますと、なんとマサコちゃんは、なんとマサコちゃんは、なんとマサコちゃんは、顔をキュッと窄めては「くっさい!」と言い放ったのでありました・・・・
まてまてマサコちゃん。まぁ確かに僕の股間はそれなりにヤな匂いがするかも知れませんよ、汗だってかいてるしそれにもうそろそろ加齢臭という奴もおでましになっている年頃ですしね、しかしですね、あなたそれはちょっと失礼ですよ、せめて、せめて、「くさい」に止めておいてはもらえませんか?その小さい「っ」は余計なんですよ、その小さい「っ」が入って「くっさい!」といったスタッカートな呼び方になると、「臭い!」とはまた違うニュアンスで受け取られてしまうんですよ、わかりますかマサコちゃん。
まぁね、私もこんな変態な駄文ばかり書いておるけどねキミ、最近では、ほら、キミも知っての通り、ばぃおさんやyouさん、風薫さんやいずきちさん、ゆみさんやマリさんといった女性の方もココを覗いてくれているわけなんだよ、うん。なのにアンタ、私のアソコが「くっさい」なんて、小さい「っ」を入れてスタッカートに言われて見なさい、私のイメージというものが「チンポのくっさい男」となってしまうではないですかなんとマサコちゃん。しかも更に更に、その匂いを明確にせずただ悪戯に「くっさい」とだけ表現されますとね、彼女達は、ほら、想像力が豊かだから、好き勝手に私の股間の匂いを想像してしまう恐れがあるんですよ、スルメとかチーズとか猫のウンコとかシジミの汁とか・・・・わかってるのか?マサコちゃん。
・・・・・
しかし、そんなマサコちゃんは、動揺する私を見つめながら、更に大きな声で「くっさい!」とダメ押ししました。
斜め前の席でスイカばばあにタラコを舐められていたチャップリンが、マサコちゃんのその声に反応し、「ん?」とこちらに振り向きます。
入口からこちらを監視しているパンチパーマの店員も、そのマサコちゃんの大きな声に気付き、ゆっくりとこちらに向かって歩いて来ました。
私はもう、ダメです。
あれだけ女性の性器の匂いや下着の匂いを好き放題に書いては小説にまでしている私ですが、しかし自分のココがくっさいなどと人に言われようものなら、もうダメです、私は恥ずかしくて引き蘢ってしまいそうになるのです。
そんな弱気になっている私を、勝ち誇った顔で見つめるマサコちゃん。
そう、これはマサコちゃんの逆襲だったのです・・・・
さて、ここでまた文字数がオーバーしてしまいました。
松嶋善次郎などというあまりにもくだらないデタラメを書いたばかりに、文を締めくくる事ができませんでした。
申し訳ありません、次回にはなんとかこのシリーズを完結にいたしますので、残りもう一話だけお付合い下さい。
明日には、あのマサコちゃんとしっかり決着をつけるつもりです。
ちんぽが「くっさい」などと言われて黙ってるわけにはいかないのです。
というわけで、私はこれから1日遅れの亀田の試合を見ます。
↓いよいよ最終話!
>>4へ続く>>
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マサコちゃんは物凄い目で私を睨んでおります。まるで、楽しみに録画しておいた「新・相棒」を消され、変わりに親父が録画したNHKドキュメント「ザ・中小企業・つまようじ産業に賭ける男達の夢」を発見した時のオカンのような目で、私をジッと見つめております。
「ははは・・・なにか?」
私は横目でマサコちゃんを見ながらそう笑うと、引き攣った笑顔のまま缶ビールをグビッと一口飲みました。
なんという温いビールでしょう(ビフォーアフター風に)。
しかし、やはりビールにして正解です。これがウィスキーやブランデーですと、何が混ざっているかわかりません。
飲み放題のお店では絶対にビールを飲みましょう。又、乾き物といったおつまみ、あれも御注意下さい。生物じゃねぇから大丈夫よ、なんて、ビニールパッケージの海苔巻きあられをクルクルっなんて開けてポイッと口に入れるのは危険です。数年前、私は島根のあるキャバレーで、フィリピンホステス達がなぜか絶対に海苔巻きあられを食わなかったため、おかしいぞ?と思い、500円ヤルから正直に申せ、と、細川たかし似のフィリピンホステスに聞いてみた所、「アレ、フルイノヨ」と、その海苔巻きがかれこれ2年間はこのテーブルに置きっぱなしだった事実を知らされました。
ビニールパッケージに包まっているからという安心感と危機管理のなさがこうした悲劇を巻き起こすのです。
ですから、これら怪しい店での乾き物は、できるだけ手を付けない方が良いでしょう。
ところでマサコちゃん。
物凄い目で私を睨んでおりましたが、何やらBGMの音量がいきなりアップされ、店内の照明がミラーボールからストロボに変わりますと、「ふん!」とひとつ大きな鼻息を洩らし、私からプイッと顔を背けたのでございました。
さて、それではここで、ちょいとピンサロのBGMに付いて少々ウンチクを語らせて頂きましょう。
危険な香りがプンプンと漂うピン&キャバのBGMというのは、必ずと言っていいほど昭和の曲、しかも昭和のアイドル歌謡を流しております。
実はこれにも理由がございまして、これら怪しい店に訪れる客の年齢層と申しますのが約70%が40~60代と圧倒的に高齢化しておりまして(今の若者はピンサロなど見向きもしません)、これらの客層が受け入れられる曲というのは、当然、昭和の唄なのでございます。
人間というのは面白いもので、いつも心のどこかに唄を持っております。
悲しい時、嬉しい時、切ない時、苦しい時、努力しようとしている時・・・そんな時にはその状況に合わせた曲が必ず流れて来るはず。アナタの心の中にも、きっとそのステレオは潜んでいるはずです。
では、皆さんに聞きます。
怪しいピンサロで口臭の激しい50代のおばちゃんに、チンポをヤケクソに舐められている時、アナタの心のステレオはどんな曲を流しますか?
ピンポン!
はい!緑の方!
「美空ひばりの悲しい酒!」
ピンポン!
はい青の方!
「吉幾三の雪国!」
ピンポン!
はい黄色の方!
「北の国からのテーマ」
・・・・と、まあ、そんな悲惨な状況下では、こんな暗い曲ばかりが流れてしまうものです。
そこでピンサロの店長は考えました。
どうせならガンガンに明るい曲を流して、心のステレオを聞けなくしてやればいいんだ!
店長は、昭和というキーワードから明るい唄のジャンルを必死になって探しました。
そこで店長が手にしたのは昭和アイドル歌謡でした。
店長はさっそくその中から何曲かピックアップし、それをカセットテープに録音すると、ボーイのサブに「ちょっと出てくる!」とだけ言い残し、新宿の雑踏を走り抜けては、オーナー会議が開かれているコマ劇場裏の雑居ビルに駆け込みました。
「松嶋会長!」
店長はノックもせずに会長室へ飛び込みました。
「何事だねいったい・・・」
新宿と池袋の華僑のオーナー達を集め、「店内BGM企画会議」を開いていた松嶋会長は、怪訝そうに店長の顔を見た。
「会長、コレ、聞いてみて下さい!」
店長は、テーブルの上に置いてあったカセットデッキにテープを押し込み、再生ボタンをカチッと押した。
※音量に御注意下さい。尚、この曲でついついノリノリになって踊ってしまい、それによってあなたの社会的地位が著しく低下したとしても当ブログは一切責任を負いません。
「・・・こ、これは・・・・」
松嶋会長や華僑のオーナー達は一同に顔を見合わせた。
「はい。今や人気絶頂のアイドル、郷ひろみの8枚目のシングル『花とみつばち』です」
店長はテーブルをドン!と叩くと「もはや戦後ではありません!もはやピンサロやキャバレーで軍艦マーチを流していては時代に取り残されていくだけです!!」と、少し裏声になりながら叫んだ。
「・・・・・」
しかし、終戦直後の闇市時代から、女の股でメシを喰って来た松嶋善次郎が、風俗店で軍艦マーチを流すのにはそれなりの理由があった。
そう、元海軍だった松嶋は、ポツダム宣言により無条件降伏した直後、それを不服とし、陸軍兵士数十名と共に反乱軍として戦った1人なのである。
そんな松嶋が、戦後、新宿や池袋で経営するパチンコ店やキャバレーの店内で、ムキになって「軍艦マーチ」を流し続けていたのには、戦後みるみると変わりゆく経済大国日本の中で、どうかあの時の大日本帝国の魂を忘れないで欲しい、どうかあの時桜の花のように散って行った戦友達を忘れないで欲しい、という、願いが込められていたからであった。
だが、そんな松嶋も、店長が持って来たこのヒロミゴーの曲を聴いていたら、無意識のうちに腰がコキコキとリズムを取っていた。
華僑のオーナー達も同じだ。不良三国人グループとして新宿の闇市で怖れられていた陳包栄(通称・ジュクのチンポコ)などは、いつしか椅子を立ち上がり「ゴーゴー!」と叫ぶ始末だ。
「・・・うむ。今からはオマエ達若い者の時代だ。よかろう、明日からこの曲を、我、松嶋グループの系列店で一斉に流してみろ」
「会長ー!」
自分の願いが叶った店長は、またしても裏声でそう叫ぶ。
松嶋は新宿の汚れた空を見上げた。
そして太平洋に沈んで行った戦友達に、もう俺達の時代は終わったんだ・・・と、心で呟き、日の丸の如く丸い大きな涙を、ポトッとひとつ足下に落としたのであった・・・・・
・・・・と、まぁ、こんな感じででね・・・うん、たぶん、こういった経過で昭和アイドル歌謡がピンサロBGMの定番になったと思うんですよね・・・たぶん。
で、話をマサコちゃんに戻します(この後、昨夜録画しておいた亀田の試合が見たいので急ぎます。いや、僕はまだ亀田が勝ったかどうかは知りません。録画しておいた試合を見るまでは、結果を知ってしまうのが怖くて、今日一日、一切テレビを見ておりませんし、又、私の周囲で昨日の試合に付いて話すのは禁止しておりましたから僕はまだどっちが勝ったのかどうかは知らないのです。っていうか、亀田が誰と戦ったのかさえ知りませんし、つい1時間ほど前までは兄の興殻が戦っていたと思っておりまして、本当は試合してたのは弟の亀田大毅だと知った時は、正直言ってショックでした。だから、早く試合が見たいので、デタラメなBGMの話とか、マサコちゃんの悪口とかはもうヤメにしてさっさと本題に入らせてもらいます。っというか、今これを書いてて、亀田大毅という漢字がわからなかったので、亀田の弟と検索してみた所、おもいっきりトップ画面に試合結果が出てました・・・くそぅ・・・何の為に僕は一日中テレビを見なかったのだ・・・・)。
さて、マサコちゃんは、近藤真彦の「ケジメなさい」の曲に合わせて、私のチンチンをモジモジと触って来ました。
そしてチンチンの頭を重点的に、竿裏や玉裏まで綺麗におしぼりで拭き始めます(その前にそのおしぼりは綺麗なのか?!)。
そしてマサコちゃんはその拭いたおしぼりを片手に、ジッと私の顔を見つめました。
マッチの「ケッジッメー!ケジメのないアナター!」という青春のバカヤロ的な声が店内に響き、バチバチと激しくフラッシュするストロボがマサコちゃんの大きな顔をまるで無声映画のようにコマ送りに映し出します。
「・・・ん?」
私の顔をジッと見つめるマサコちゃんに私は首を斜めにさせて聞きました。
するとマサコちゃんは、なんと、その私のチンチンを拭いたおしぼりの匂いをクンクンと嗅ぐではありませんか。
よせよキミ、そりゃああんまりいい趣味とはいえないぜ・・・と、その匂いの根源である私が照れ笑いをしておりますと、なんとマサコちゃんは、なんとマサコちゃんは、なんとマサコちゃんは、顔をキュッと窄めては「くっさい!」と言い放ったのでありました・・・・
まてまてマサコちゃん。まぁ確かに僕の股間はそれなりにヤな匂いがするかも知れませんよ、汗だってかいてるしそれにもうそろそろ加齢臭という奴もおでましになっている年頃ですしね、しかしですね、あなたそれはちょっと失礼ですよ、せめて、せめて、「くさい」に止めておいてはもらえませんか?その小さい「っ」は余計なんですよ、その小さい「っ」が入って「くっさい!」といったスタッカートな呼び方になると、「臭い!」とはまた違うニュアンスで受け取られてしまうんですよ、わかりますかマサコちゃん。
まぁね、私もこんな変態な駄文ばかり書いておるけどねキミ、最近では、ほら、キミも知っての通り、ばぃおさんやyouさん、風薫さんやいずきちさん、ゆみさんやマリさんといった女性の方もココを覗いてくれているわけなんだよ、うん。なのにアンタ、私のアソコが「くっさい」なんて、小さい「っ」を入れてスタッカートに言われて見なさい、私のイメージというものが「チンポのくっさい男」となってしまうではないですかなんとマサコちゃん。しかも更に更に、その匂いを明確にせずただ悪戯に「くっさい」とだけ表現されますとね、彼女達は、ほら、想像力が豊かだから、好き勝手に私の股間の匂いを想像してしまう恐れがあるんですよ、スルメとかチーズとか猫のウンコとかシジミの汁とか・・・・わかってるのか?マサコちゃん。
・・・・・
しかし、そんなマサコちゃんは、動揺する私を見つめながら、更に大きな声で「くっさい!」とダメ押ししました。
斜め前の席でスイカばばあにタラコを舐められていたチャップリンが、マサコちゃんのその声に反応し、「ん?」とこちらに振り向きます。
入口からこちらを監視しているパンチパーマの店員も、そのマサコちゃんの大きな声に気付き、ゆっくりとこちらに向かって歩いて来ました。
私はもう、ダメです。
あれだけ女性の性器の匂いや下着の匂いを好き放題に書いては小説にまでしている私ですが、しかし自分のココがくっさいなどと人に言われようものなら、もうダメです、私は恥ずかしくて引き蘢ってしまいそうになるのです。
そんな弱気になっている私を、勝ち誇った顔で見つめるマサコちゃん。
そう、これはマサコちゃんの逆襲だったのです・・・・
さて、ここでまた文字数がオーバーしてしまいました。
松嶋善次郎などというあまりにもくだらないデタラメを書いたばかりに、文を締めくくる事ができませんでした。
申し訳ありません、次回にはなんとかこのシリーズを完結にいたしますので、残りもう一話だけお付合い下さい。
明日には、あのマサコちゃんとしっかり決着をつけるつもりです。
ちんぽが「くっさい」などと言われて黙ってるわけにはいかないのです。
というわけで、私はこれから1日遅れの亀田の試合を見ます。
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